濃厚魚介系ラーメンを30人前提供した時の試作品です。
当初はスープ勝負でトッピングはシンプルにしようと思っていました。
見た瞬間に
「美味しそう」
と思ってもらいたいと思い、トッピングは程よく豪華にする事としました。
写真は鶏チャーシューだけですが、本番は豚ロース肉チャーシューと2種を使用しました。
ちなみに、各種仕込みについては以下の通りです。
スープ
タレ
メンマ
味玉
スープ・タレについては、濃度・粘度が高くコラーゲン質高めなスープに旨味を詰め込んだタレという構成は何度かやっているので、手順を変えた事での危うさはあったものの想定通りの味となりました。
濃厚感が強いスープなので、人によってはくどく感じる可能性もあると思い、トッピングには、清涼感を与えてくれる水菜、刻み玉ねぎを採用しました。
また、私の住んでいる土地柄により、背脂醤油スープにタマネギという組み合わせを好む人が多い事もあり、動物系油が多いスープに玉ねぎを合わせる事としました。
メンマ、味玉に関しては、トッピング作り記事には書かなかったものの、隠し味として塩麹を入れてみたところ、より深みある味に仕上げる事が出来ました。
塩麹にも塩分が入っているので、細かな塩分濃度の調整が必要かとも思いましたが、予定外で時間が無かった為、多めに作り細かく味見をし、染み込ませる時間で調節する事としました。
30人に食べてもらった中、10人程から「凄く美味しかった」というコメントをもらいました。
ただ、新しく購入した麺茹で用の鍋を用いた3杯同時に作る提供作業に慣れていない事あり、テボを上げる事に手間取り最初の3杯は、それぞれの茹で時間が大きく変わってしまいました。
その中で、一番茹で時間が長かった一杯を食べた人から
「スープは良かったけど、麺が柔らかかったから、もう少し硬めだったらなお良かった。」
と提供中にコメントをもらいました。
その後は、慣れもありましたが、気を付けて提供作業を行ったので、茹で時間はほぼ同じ様になる様に調整出来たかなと思います。
また、食べた人のうちの一人からは、評価をメモに書いたものをもらいました。
内容をそのまま記載すると
【スープ】
濃すぎないが物足りなさも感じない
老若男女に受け入れられそうな気がする
化調を入れたバージョンも食べてみたい
調味料を入れて味の変化も試してみたい(一味、ブラックペッパー、柚子胡椒など)
【麺】
スープに合っていて美味しかった
【具材】
チャーシューが2種類あるのは嬉しい
豚の方は好みが分かれると思う
(昔ながらの中華そばに入っているチャーシューに近いので、年配の人には好まれるかもしれないが、若者は物足りなさを感じる人もいると思う)
個人的意見だが、タマネギがある事でラーメンのレベルが一つ上がっている気がする
味玉はもう少しタレに漬かっていても良いかも
メンマは既製品?美味しかった
以上です。
いくつか、狙いの部分をピタリと当てた意見があったので少し驚きました。
スープを作るうえで、色んなアイデアが浮かび、多くの人が今まで食べた事が無い様なスタイルのものを出す事も検討しましたが、、
私が作るラーメンを食べるのは今回が最後という人も多くいたので、より多くの人に満足いくものにしたいと考え、今回のスープ作りをしました。
悪くいうなら万人受け狙いです。
旨味調味料を用いずに、それを用いたものと同じスタイルかつ同じレベルの旨味まで、という意図でやったので、日常的にラーメンを食べ歩いている訳でない人にとっては、初めて食べるバランスに仕上がっていたかなと感じています。
そこもしっかりと感じ取り「物足りなくはないが化調入りバージョン・・」には、分かる人には分かるのだなと思いました。
また、「万人受け狙い」という部分では、寄せられた感想の中で
「趣味的にやり過ぎてしまった独創的なものが出てくるかと思いきや、脱サラして新規開店を本気で狙っているのかと思わせるものだった」
というものもありました。
ちょっとグサっとくるものがありましたが、誉め言葉として受け取る事としました。
ただ「開店」は自分には色んな意味で無理なのですけど・・
チャーシューはコストの関係上、スープに出汁を落とし、若干肉汁抜け気味になった事と、そこを補完する様に濃い目の味付けをしなかった事は失敗だったかなと思いました。
ロース肉は旨味がしっかりと残っていると、かなり美味しく仕上がるのですが、出汁が抜けるとパサっとしがちです。
そういう意味では、今回のやり方であればバラ肉にしとけば良かったかなと思いました。
また、味玉は何度も味見しましたが、物足りなさは全く感じず、他の食べた人からも味付けが良いという意見をいくつかもらっていました。
理由を想像すると、スープが濃厚感、タレの味ともにかなり強めだったので、それとの対比で負けていたのかなと。(豚チャーシューも単独でおかず的に食べる分には特に問題無かったので)
30杯を提供するのは、今回で2度目でしたが、前回よりも大きく進歩する事が出来たと思っています。
次にやる時は、味、提供作業ともにレベルアップしたいと思います。
2018年12月10日
濃厚魚介系ラーメンを30人前作る
posted by BBSHIN at 01:01| Comment(0)
| ラーメン
2018年12月02日
キッチンで多くの麺茹でをこなす為に鍋を購入
個人的に数十人にラーメンを提供する際の麺茹で用の鍋を購入しました。
過去に同様に提供作業をした際、テボ二つがギリギリに入るサイズの鍋で行ったところ、同時に2杯しか作れない事と、サイズがギリギリな事でテボを引き上げる際に引っかかってしまいやりにくくロスが大きかったという事がありました。
そこで、もう少し大きなサイズで同時に使用出来るテボの数を増やし、また、操作性が高いものを買おうと思いました。
まず、頭によぎったのは、業務用のゆで麺機でしたが、さずがに個人で買うには無駄が多すぎるのとスペース的な厳しさがあり断念することに。
次に、専用の麺茹で用の鍋にテボリングというラーメン屋でも見かける構成を検討してみました。
しかし、5穴の場合、サイズが45センチ、50センチ位と大き過ぎ、また煮こぼしが出来る麺茹で用鍋を使用するには、普通のキッチンには鍋の上に水道がなく、また、排水も難しかったりします。
そこで、程よいサイズの鍋を買い、手動でのお湯の入れ替えをし、テボは鍋に引っ掛けて使用する事しました。
テボはもともと2つ持っていましたが、中古で安く売っていたので追加で2つ購入しました。
そして、この様に使います。
お店で鍋を購入する際、テボをセットし、出し入れなどを繰り返し、一番使いやすそうで、かつ、家庭用のコンロにも置けそうなサイズを選びました。
ちなみにサイズは33センチです。
4〜50センチにすればテボは4つ、5つと入るのですが、大きすぎる事で不安定になる事と、2口コンロのもう一口に鍋が置けなくなり、スープ、麺茹でを同時に出来なくなってしまいます。
(というか家庭用コンロで45センチ鍋などは危険なので置かない方が無難です)
私が使用する環境では、安定性とテボ数を含め33センチがギリギリのサイズかなと思います。
また、今まで持っていた33センチの鍋と比べ、底が浅いのでテボの安定性も高くとても使いやすかったです。
過去に同様に提供作業をした際、テボ二つがギリギリに入るサイズの鍋で行ったところ、同時に2杯しか作れない事と、サイズがギリギリな事でテボを引き上げる際に引っかかってしまいやりにくくロスが大きかったという事がありました。
そこで、もう少し大きなサイズで同時に使用出来るテボの数を増やし、また、操作性が高いものを買おうと思いました。
まず、頭によぎったのは、業務用のゆで麺機でしたが、さずがに個人で買うには無駄が多すぎるのとスペース的な厳しさがあり断念することに。
次に、専用の麺茹で用の鍋にテボリングというラーメン屋でも見かける構成を検討してみました。
しかし、5穴の場合、サイズが45センチ、50センチ位と大き過ぎ、また煮こぼしが出来る麺茹で用鍋を使用するには、普通のキッチンには鍋の上に水道がなく、また、排水も難しかったりします。
そこで、程よいサイズの鍋を買い、手動でのお湯の入れ替えをし、テボは鍋に引っ掛けて使用する事しました。
テボはもともと2つ持っていましたが、中古で安く売っていたので追加で2つ購入しました。
そして、この様に使います。
お店で鍋を購入する際、テボをセットし、出し入れなどを繰り返し、一番使いやすそうで、かつ、家庭用のコンロにも置けそうなサイズを選びました。
ちなみにサイズは33センチです。
4〜50センチにすればテボは4つ、5つと入るのですが、大きすぎる事で不安定になる事と、2口コンロのもう一口に鍋が置けなくなり、スープ、麺茹でを同時に出来なくなってしまいます。
(というか家庭用コンロで45センチ鍋などは危険なので置かない方が無難です)
私が使用する環境では、安定性とテボ数を含め33センチがギリギリのサイズかなと思います。
また、今まで持っていた33センチの鍋と比べ、底が浅いのでテボの安定性も高くとても使いやすかったです。
posted by BBSHIN at 22:53| Comment(0)
| 調理器具
2018年10月14日
アサリや各種乾物を使った無化調タレ作り
無化調の濃厚魚介系ラーメンを提供する為のタレ作りをしたいと思います。
魚介を入れない濃厚白湯に比べ、濃厚魚介は魚介の旨味が入る為、比較的無化調でも物足りなさを感じさせる事なく作れるかなと思います。
旨味調味料に慣れた人に「美味しい」と感じさせるのは、なかなか難しかったりします。
ただ、無化調には無化調の良さがあり、旨味調味料を用いた場合に出来る「ありがちな味」にならず、素材の味を詰め込む事で出来る個性を出せるという側面もあるのかなと思います。
今回の目的としては、
無化調的な独特の美味しさ
ではなく、
化調に慣れた人に、それが無い事を感じさせない美味しさ
を目指したいと思います。
今回は、スープにも魚介系の乾物を用いていたのですが、タレにも多くの素材を用います。
スルメ、日高昆布、貝柱を水出しした後にゆっくりと煮出します。
別の鍋で並行し、旨味のベースとなるアサリを煮出します。
他の素材ももちろん重要なのですが、無化調の場合、貝柱とアサリの「貝」の旨味が大きな役割を果たします。
大きめの鍋に合流
濾した出汁
醤油等の各種調味料を加えます
藻塩や岩塩など、塩のみでやっていた時もありますが、それだけだと、「いかにも無化調」な味となる事が多いと思います。
醤油、魚醤などの調味料の力は大きいかなと思います。
今回は味重視で見た目はきにしていなかったので、普通の濃口醤油を用いましたが、色を気にする方は、薄口醤油、白醤油などを用いると良いでしょう。
また、濃厚な動物系白湯や背脂を浮かせたりなどし動物系のコクが強くなると、タレの旨味や醤油の風味を緩和し、分かりにくくするといった事が多々あります。
動物系の強い旨味に負けない強めの旨味のタレにする事で、バランスが取れる事が多かったりするので、タレのみの味で考えず、出来あがりの全体のイメージで考える様にすると失敗する事が少ないかなと思います。
魚介を入れない濃厚白湯に比べ、濃厚魚介は魚介の旨味が入る為、比較的無化調でも物足りなさを感じさせる事なく作れるかなと思います。
旨味調味料に慣れた人に「美味しい」と感じさせるのは、なかなか難しかったりします。
ただ、無化調には無化調の良さがあり、旨味調味料を用いた場合に出来る「ありがちな味」にならず、素材の味を詰め込む事で出来る個性を出せるという側面もあるのかなと思います。
今回の目的としては、
無化調的な独特の美味しさ
ではなく、
化調に慣れた人に、それが無い事を感じさせない美味しさ
を目指したいと思います。
今回は、スープにも魚介系の乾物を用いていたのですが、タレにも多くの素材を用います。
スルメ、日高昆布、貝柱を水出しした後にゆっくりと煮出します。
別の鍋で並行し、旨味のベースとなるアサリを煮出します。
他の素材ももちろん重要なのですが、無化調の場合、貝柱とアサリの「貝」の旨味が大きな役割を果たします。
大きめの鍋に合流
濾した出汁
醤油等の各種調味料を加えます
藻塩や岩塩など、塩のみでやっていた時もありますが、それだけだと、「いかにも無化調」な味となる事が多いと思います。
醤油、魚醤などの調味料の力は大きいかなと思います。
今回は味重視で見た目はきにしていなかったので、普通の濃口醤油を用いましたが、色を気にする方は、薄口醤油、白醤油などを用いると良いでしょう。
また、濃厚な動物系白湯や背脂を浮かせたりなどし動物系のコクが強くなると、タレの旨味や醤油の風味を緩和し、分かりにくくするといった事が多々あります。
動物系の強い旨味に負けない強めの旨味のタレにする事で、バランスが取れる事が多かったりするので、タレのみの味で考えず、出来あがりの全体のイメージで考える様にすると失敗する事が少ないかなと思います。
posted by BBSHIN at 20:50| Comment(0)
| タレ