2020年01月26日

鶏魚介清湯スープ作り

今回は、あっさり魚介系清湯スープを作ろうと思います。

あっさり魚介系スープというと、動物系清湯と和風魚介出汁のWスープにしたり、または、動物系スープに手鍋で追い鰹、追い煮干し、または、タレに魚介系出汁を入れたりなど、色々な手法があるかと思いますが、今回は一番シンプルな方法を選びました。

動物系素材と魚介素材を一つの鍋で煮込み、双方の味が詰まったスープを作るという昔から使われてきた手法です。

今回使用する動物系素材は、

鶏ガラ、ゲンコツ、豚足です。

鶏ガラの内臓を取り、水にさらし血抜きをしたものを鍋に入れます。

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ラーメン店などでも、何度も水を替え、長時間血抜きをするケースも見受けられますが、今回は時間もなくそこそこで止めておきました。

浮き出る血をアクとして取れば十分かなと。

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濁らない様にじっくりコトコトという手法を取るケースも多いかと思いますが、今回はしっかりと旨味の詰まったスープを作りたいと思い、多めの素材を、少しぐつぐつとなる位のちょっと強めの火力で煮込みました。

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素材たっぷり、火力強めで煮込み時間は旨味がしっかり出しながらも極力短めが、スープの酸化を抑え、一番良い出来になると感じています。
といっても長時間煮込んだ時の特有の臭いを前面に出すタイプのあっさりラーメンが根付く地域などもあり、一概にどれが正解というのは無いのかなと思います。


煮込みが進むと、鶏ガラなどは崩れていき、沈んでいきます。

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濃厚系などでは、ここで追いガラといったケースもありますが、今回はそこに追加で別の素材を加えて行きます。

プラスする素材はこちら

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リンゴ、生姜、ニンニク、サバ節、イワシ節、ウルメ煮干し

生姜、ニンニクは風味を加える為、リンゴはほのかな甘味を加える為に用います。

魚介素材を一つに絞るか、または、メインの素材を多めに、他の素材を補強レベルで加えるという様に、テーマを決めた味にするケースも多いですが、今回は、タレにも各種乾物を用いたものを作っており、トータルで一つの素材が際立つ事がなく、全体的に厚みのある味に仕上げたいと思い、この配分としました。

ラーメン屋さんなどでは、野菜やフルーツなどの素材をザクっと半分に切り、そのまま寸胴にたっぷりと投入というのを見かける事も多いですが、それは日々のお仕事として効率と作業時間を考えての事であり、自作でやる場合には細かくカット、またはミキサーにかけるかなどし、素材は出来るだけ小さく、断面積を広くする事で、味が出やすく、また、煮込み時間を短くする努力をすると良い結果が出るかなと思います。


鍋に対する比率はこの位です。

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ちなみに、こうした素材は最初から一緒に煮込むケースも多くありますが、大抵のお店は後から入れる事が多いかなと思います。
投入するタイミングは、後から入れる素材の煮込み時間により、動物系清湯の煮込み時間から逆算する形です。
例えば、鶏ガラを4時間煮込むと決め、魚介素材を1時間煮込みたい場合は、鶏ガラを煮込み始め3時間後に魚介素材を入れるといった具合です。

対してWスープの場合は、それぞれ最適な時間で煮込んだものを合わせるので、調節がやりやすいというのはあるかなと思います。


追加素材を入れ煮込んだ後は、スープを濾しますが、その前に、浮きあがる油をすくい取ります。

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鶏、豚から出る油に、魚介素材やリンゴ、香味野菜の味が加わります。

清湯スープを作り、油を取った後、手鍋で追加素材を加える場合には、油に味が入りません。
浮き上がる動物系油に各種素材の味が入ると、また違った魅力が生まれてきます。


素材を網で濾し取ります。

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濾した後のスープ

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流水で熱を取った後、冷蔵後で冷やします。

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コラーゲンたっぷりのスープはプルンプルンです。

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動物系素材や魚介の旨味がたっぷりと詰まったスープ作りは以上です。

後日、こちらのスープを用いたラーメンをご紹介したいと思います。
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2018年09月09日

濃厚魚介系のスープ作り

濃厚魚介系のラーメンを提供する為、新たに入手した33センチ寸胴を使って仕込みをする事にしました。


使用する食材は鶏ガラ、豚のゲンコツ、豚足です。

下処理をしたゲンコツと豚足を寸胴に投入。

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そして鶏ガラを

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写真を見ても分かる通り、分量的には鶏白湯に豚素材をプラスというバランスです。
色々と試しましたが、個人的にはこの比率がお気に入りです。


33センチ寸胴を家庭のコンロに置いての煮込み。

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コンロのつくりにもよると思いますが、私の自宅ではこのサイズがギリギリかと思われます。
ちなみに、以前住んでいたアパートで別売りでつけたガスコンロでは30センチが精一杯でした。


血抜きをしていても、煮込み始めれば血がたくさん出てきます。

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それはアクとして除去

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普段は色々なラーメンを試作する為に、動物系食材以外には何も入れず、一杯一杯手鍋で別の素材を追加し追い出汁をプラスしていましたが、今回は同じ味を何杯も提供する予定だったので1本の寸胴で全てを仕上げる手法を取ります。
要は、単に1つの寸胴で全部の素材を煮込むというだけです。

ただ、初めて使う鍋での経験の無い手法を取った事で、後々うっかり失敗しそうになってしまいました。

その手法とは、良くラーメン屋などでも見かける魚介素材の水出しです。

水出汁する食材は、ウルメ煮干しとサバ節です。
サバはそのままでも良いかなと思いましたが、厚削りなので煮込み時間を減らす意味で水出しする事に。
そして、煮干しは動物系を濃厚にする予定だったので、頭などは取らず苦味なども含めパンチを出そうと思いました。

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そして、煮込みの序盤で肉の旨味をプラスします。

使うのは、鶏モモ肉、豚ロース肉です。

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今回は、自分で食べるのではなく、人に提供する事もあったので、スープ用にミンチ肉で出汁を取り、チャーシューは出汁を取らずに焼き豚にするなどし肉の美味しさを、とも思ったのですが、お財布の都合上、出汁と食べる肉は併用する事としました。


弱火で約1時間煮込みます。

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肉を取り出した後、フタを閉めて火力を上げます。

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血抜き、肉のボイルを序盤に行う手法を取っている為、弱めの火力で結構長めに煮込む事になってしまいます。


弱火でも脂とコラーゲンはある程度抽出出来ているので、すぐに乳化が始まります。

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肉は並行して仕込んでいたチャーシュー用のタレに漬け込みます。

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煮込みが進むと大分濃厚になってきました。

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終盤、スープに甘味を加える為、香味野菜、リンゴ、ニンジンを加えます。

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ここで水出しした魚介素材を加えます。

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予定では、ラストに魚介素材を加え、最後に一煮立ちさせ完了の予定だったのですが、、

問題が一つ。。

魚介出汁の水分量が思いのほか多かったのです。。。


魚介素材を加えると、、

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煮詰めて濃厚になった寸胴が、また元の水量位になり、濃度も大分落ちてしまいました。

動物系を予定よりも少し濃い目にしておき、魚介出汁を足してちょうど良くなる位のつもりが、一気に濃度が落ちてしまいました。。
日々の食事では使いきれない程の魚介出汁はとりあえず冷蔵し、魚介素材を買い直しに行こうとも思いましたが、お財布的にそこは断念。。
魚介素材の鍋の水量と、寸胴を見比べ、きっとそうなるのだろうなとは思いつつ、後には引けず投入する事にしたのですが、想像通りの事態が起きてしまいました。

ここで、二つの対応が頭をよぎりました。

・濃度は諦め、綺麗な魚介出汁を適度に出す
・構わず炊き込み、濃度を上げる

迷った結果、やはり「濃厚魚介」というキーワードで臨んだ以上、炊き込む事を選択することに。

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ここからは、細かく味見をしながら煮込む事としました。

時間とともに、徐々に強くなる煮干しの苦味。
ここで、煮干しの頭などを取り除かなった事を後悔する事に。

ただ、動物系素材の焦げつきを防ぐ為に、かき混ぜてはいたものの、まだ本気のガツガツはやっておらず、ラストに取っておいたので、それをやる事で多少の濃度上昇が見込める事と、ラストに素材をプラスする予定だったので、ある程度味を上書く事が出来るかなと思っていました。
また、タレも醤油をある程度用いる予定だったので、緩和出来るかなという事が頭にありました。


そして、ラストに花カツオをプラス!!

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すると、、

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予想通りに煮干しの苦味が気にならなくなりました。
しっかり味わうと後味で分かるレベルです。

とりあえず一安心です。


煮込みを終え、濾す事に。

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出来上がりのスープ

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濃度はそこそこで、旨味はしっかりとしたものがあります。
甘味と魚介素材のバランスも個人的好みでは、かなり良かったと思います。

魚介の中では質量的にそれ程多くない花かつおが一番目立っていたかなと。
実際は、サバが一番多いのですが、サバ節の味というのは前に出ずに、魚介のベースアップ的な存在になると思います。
煮干しも鰹に消され、サバと同様な隠れ方をしていたのですが、30人に提供した中、2人が
「煮干しの苦味が良いアクセントになっている」
といった感想を言っていました。
私は、自分で作ったので、その味を判別する様に味わう事で分かるのですが、多分ラーメン屋で出てきたら
「濃厚系魚介で、魚はカツオ出汁」
とレポートすると思います。
味覚は人それぞれで、中には鋭い人はいるものなのだなと思いました。


初めての鍋での水量バランスなど、色々と綱渡りな部分はありましたが、結果的には、偶然もありながらほぼ狙ったものが出来ました。
ただ、次同じものを作るのであれば、もう少し違った手順になるかなと思います。

とても良い経験となりました。
posted by BBSHIN at 22:54| Comment(0) | スープ

2017年11月06日

清湯スープと白湯スープを同時仕込み

久しぶりのスープ作りです。

引っ越した事もあり、以前の狭いキッチンから、新しいスペースに余裕にあるキッチンとなりました。

色々と変わった事もあり、手探りしながらの作業でした。

特に変わった仕様にしたりは出来ず、一般的な普通のシステムキッチンです。
ただ、狭いアパートのものとは違い、大分使いやすいです。

シンクが大きく、20リットルのバケツが二つ入りました。

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動物系ガラを水に漬け、血抜きをしました。

この辺りは色々な考え方があり、

・下茹でをする
・アク取りのみ

など、色々なやり方を取っているお店があります。
私の場合は、血抜きをしたうえでアクをしっかりと取るという手法を取っています。



コンロがこちら

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3つ口があるので、2つの寸胴を煮込みながら、タレやトッピングの仕込みが出来る・・・

かと思っていましたが、考えが甘かった様です。


2つ寸胴を置いたら、もう一つ鍋を置くどころではありませんでした。

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今回は以前よりも素材量を減らして仕込む事としました。

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理由としては、大きい寸胴でスープを作ると、家庭の食事としては多すぎの量が出来てしまい余ってしまわない様に、日々自分が作ったラーメンを食べなくてはいけなくなってしまうからです。


煮込み中の寸胴

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途中、豚肉、鶏肉を加えました。

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当然、肉としても頂くつもりではありますが、一番の目的はスープに肉の旨味を与える事です。
という事もあり、見た目などは特に気にせず、型崩れ防止用に縛ったりなどはしませんでした。


見た目は気にしませんが、当然チャーシューとして利用するので、タレを仕込みます。

先ほども書いた様に、コンロは埋まっているので、電磁調理器を使用しました。

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酒や砂糖、各種調味料などを入れ、いったん沸かして、流水で冷まします。


肉の旨味はそこそこ残そうかとも思いましたが、しっかりと弱火で1時間半程煮込みました。

白湯鍋

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清湯鍋

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チャーシュータレへの漬け込み



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肉の旨味がスープに移り、若干パサパサ気味となっていそうだったので、タレの味を濃い目にしておきました。


こっから白湯鍋の火力を強めます。

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先に清湯の鍋の煮込みを終え、流水で冷やします。

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完全に冷える前に濾しました。

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上に浮いた脂は、熱いうちにすくって分離しても良かったですが、後にする事にしました。


冷蔵庫で冷却

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すると、浮いた脂が固まります。

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これをすくい取り、瓶に保存し、動物系油として利用します。

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ゼリー状の清湯スープ

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白湯スープは、煮込みが進み、水分の減少とともに、かなり濃厚になっていきます。

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こちらは、熱いうちに濾す様にしています。


少量ずつ使える様にタッパで保存

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熱いうちに濾す理由としては、使用時に上に浮いて固まった油を手鍋で沸騰させ再乳化させるのですが、冷却してから濾すと、その過程で油が分離してしまい、各タッパ毎に油量を均一にするのが難しくなるからです。


今回、気付いた事としては、仕込み量を減らすと、鍋を小さくしたのと同じで、沸騰までの時間が短くなったり、火力をある程度下げてもすぐに沸騰しかけてしまうという点です。
今までの気持ちで、つい気を抜いてると、うっかり清湯を沸かして濁らせてしまいそうになりました。

作りたい量に応じて、適切な火力というのを目で見て、しっかりとコントロールするというのが重要かなと思いました。
posted by BBSHIN at 00:47| Comment(0) | スープ