前回は、自宅で仕込んだスープやを持っていき、山頂で調理するやり方をとりましたが、今回は新しい領域に踏み込んでみたいと思います。
今回登ったのは、新潟県新潟市の角田山(ごりんコース)という山です。
今回は山頂でのラーメンをメインに考えていた為、前回登った山よりかなり難易度が低い山を選びました。
登山口

緑の木々の中を歩きます。


上の方に行くと、紅葉も進んできています。

山頂へ到着

山頂では多くの人達がくつろいでいました。

山頂を示す標

かなり多くの機材や食材を持ってきました。

持ってきたのは
クッカーセット×2
バーナー×2
ボンベ×4
豚のモモ肉
鶏のモモ肉
キャベツ、人参、タマネギ、シメジ、ニンニク、生姜、水菜
醤油ダレ
煮干粉
チャーシュー用醤油ダレ
羅臼昆布と藻塩の醤油ダレ
麺×2玉
メンマ
ウェットティッシュ
塩胡椒
アク取り網×2
レンゲ
カンロレードル
アウトドア用ナイフ
です。
中位のサイズのザックはパンパンとなり、重量も13キロ程でした。
手ぶらや水筒一本持参で登る人もいる様な山なので、私の装備を不思議そうに見ていた人もいる事でしょう

鶏のモモ肉はブツ切りにしました。
姿勢も安定しない中、小さなナイフで切るのは大変でしたね・・

豚のモモ肉、鶏のモモ肉を水から煮出します。

序盤に出てくるアクは取り除きます。

休憩もかねゆっくりと1時間煮込む事としました。
煮込みながら、もう一つのバーナーを使い、スープに使った鶏のモモ肉の余りも使った野菜炒めを作りました。
味付けは市販の塩胡椒と羅臼昆布と藻塩の醤油ダレです。

30分経過

徐々に油が出てきます。

前回豚のモモ肉のみで試した時、油はほとんど出なかったので、浮かびあがる油の大半は鶏モモ肉の皮から出る鶏油かと思われます。
ラーメン一杯分の油のみを取り分け、もったいないですが残りは除去しました。
1時間煮込んだ後、スープと肉を分けます。

煮詰めて濃い目にしておいた醤油ダレで5分だけ煮て、味をつけます。
山頂ではゆっくりと漬け込む時間はありません。

出来上がりのチャーシュー

切るとこんな感じです。

たっぷりと味が染みた鶏肉と違い、豚肉への味の染み込みはそこそこでした。
出来上がりのラーメンはコチラ
肉出汁清湯麺 〜頂 (いただき) 〜

タレは持参した羅臼昆布の醤油ダレとチャーシューダレを1対1の割合でブレンドし使用しました。
山頂での麺リフト

水量に対し、たっぷりの素材を使った事もあり、肉の旨味がたっぷりと出たスープとなっています。
鶏を浮かせた事で、鶏の香りも良い感じでした

前回試した時、豚のモモ肉からは大きさもあってかそこまでの出汁が出ていなかったので、その反省を活かし今回は鶏肉を細かく切って入れたのが功を奏したのかなと思います。
豚のモモ肉チャーシューは味は控えめな染みこみ具合だったものの、歯応え良く、しっかりと肉の旨味を残しており美味しかったです。
鶏のブツ切りは、味が良く染みていて、豚との食感の違いも楽しめました。
麺は九州系の豚骨ラーメンに合わせる低加水のストレート細麺にしたので、スープを良く吸ってくれました。
極上とは言わないまでも、満足出来る味に仕上がりました

時間は少し戻り野菜炒めを食べ終えた後、肉スープを仕込む間、平行しもう一杯の仕込みを行うことに。
小さなフライパンに油を注ぎます。

用意しておいた粉末の煮干しを入れます。

さすがに山頂に電源を持ち込み、ミルミキサーで煮干しを破砕する訳にもいかないので、この辺りはご勘弁を

バーナーの火力は微調整出来ず、また、チタン製の鍋は熱伝導率が高く、すぐに焦げてしまうので、鍋を手で持ち火と鍋の距離で調節します。

チタン鍋は取っても熱くなりやすいので要注意です。
手袋をはめる等の対策を取ると良いでしょう

今回は手袋を忘れたので、タオルを使用しました。
出来上がりはコチラ

しばらく放置し、泡立ちが収まるのを待って、上澄みを使います。
さすがに、山頂で油を濾すのは厳しいです

続いて、煮干し粉末から、煮干し出汁を取ります。

普通に煮干しから出汁を取っても良いのですが、山頂に泊まって1晩漬け込んだりという訳にもいかないですしね。
ただ、作りながら思ったのですが、前日から水出し状態の煮干しをタッパに入れて山頂まで運び、出汁を取るというのもアリかなと思いました。
こちらはさすがに網で濾します。

2杯目に作ったのは、肉スープと煮干しスープを1対1で合わせたWスープに、煮干し油を浮かせたラーメンです。
山と磯薫る煮干しらぁめん

今回は磯ばら海苔をのせてみました。
海苔からの味がスープに移る前に味見をすると、煮干しが程よく主張しつつ、動物系のボディもしっかりとしており、とても美味しかったです

海苔がスープに漬かりきると、磯の風味がスープに加わり、味の変化も楽しめました

こちらも細部で改良の余地はありそうですが、とりあえずは納得出来る仕上がりの一杯でした

ちなみに、山頂でスープからラーメンを作る上で一番大変なのは、ゴミを捨ててはいけないのはモチロンのこと、スープをこぼしてしまったり等、平地から山に持ち込んだ物を少したりとも山に残してはいけないという事です。
ですのでスープを濾したり、鍋から鍋へと移すのも一苦労です

その辺りに細心の注意を払いながら作業を行うので、かなり疲れるんですよね。
あとは、終始中腰での作業になるので、腰も結構きつかったりします。
それでも、今回はかなりの達成感を得る事が出来たので、大変でもやった甲斐あったかなと思っています

今度は、違った角度からのチャレンジをしてみたいですね

今回登った角田山ごりんコースについてのブログ記事