今回は、あっさり魚介系清湯スープを作ろうと思います。
あっさり魚介系スープというと、動物系清湯と和風魚介出汁のWスープにしたり、または、動物系スープに手鍋で追い鰹、追い煮干し、または、タレに魚介系出汁を入れたりなど、色々な手法があるかと思いますが、今回は一番シンプルな方法を選びました。
動物系素材と魚介素材を一つの鍋で煮込み、双方の味が詰まったスープを作るという昔から使われてきた手法です。
今回使用する動物系素材は、
鶏ガラ、ゲンコツ、豚足です。
鶏ガラの内臓を取り、水にさらし血抜きをしたものを鍋に入れます。
ラーメン店などでも、何度も水を替え、長時間血抜きをするケースも見受けられますが、今回は時間もなくそこそこで止めておきました。
浮き出る血をアクとして取れば十分かなと。
濁らない様にじっくりコトコトという手法を取るケースも多いかと思いますが、今回はしっかりと旨味の詰まったスープを作りたいと思い、多めの素材を、少しぐつぐつとなる位のちょっと強めの火力で煮込みました。
素材たっぷり、火力強めで煮込み時間は旨味がしっかり出しながらも極力短めが、スープの酸化を抑え、一番良い出来になると感じています。
といっても長時間煮込んだ時の特有の臭いを前面に出すタイプのあっさりラーメンが根付く地域などもあり、一概にどれが正解というのは無いのかなと思います。
煮込みが進むと、鶏ガラなどは崩れていき、沈んでいきます。
濃厚系などでは、ここで追いガラといったケースもありますが、今回はそこに追加で別の素材を加えて行きます。
プラスする素材はこちら
リンゴ、生姜、ニンニク、サバ節、イワシ節、ウルメ煮干し
生姜、ニンニクは風味を加える為、リンゴはほのかな甘味を加える為に用います。
魚介素材を一つに絞るか、または、メインの素材を多めに、他の素材を補強レベルで加えるという様に、テーマを決めた味にするケースも多いですが、今回は、タレにも各種乾物を用いたものを作っており、トータルで一つの素材が際立つ事がなく、全体的に厚みのある味に仕上げたいと思い、この配分としました。
ラーメン屋さんなどでは、野菜やフルーツなどの素材をザクっと半分に切り、そのまま寸胴にたっぷりと投入というのを見かける事も多いですが、それは日々のお仕事として効率と作業時間を考えての事であり、自作でやる場合には細かくカット、またはミキサーにかけるかなどし、素材は出来るだけ小さく、断面積を広くする事で、味が出やすく、また、煮込み時間を短くする努力をすると良い結果が出るかなと思います。
鍋に対する比率はこの位です。
ちなみに、こうした素材は最初から一緒に煮込むケースも多くありますが、大抵のお店は後から入れる事が多いかなと思います。
投入するタイミングは、後から入れる素材の煮込み時間により、動物系清湯の煮込み時間から逆算する形です。
例えば、鶏ガラを4時間煮込むと決め、魚介素材を1時間煮込みたい場合は、鶏ガラを煮込み始め3時間後に魚介素材を入れるといった具合です。
対してWスープの場合は、それぞれ最適な時間で煮込んだものを合わせるので、調節がやりやすいというのはあるかなと思います。
追加素材を入れ煮込んだ後は、スープを濾しますが、その前に、浮きあがる油をすくい取ります。
鶏、豚から出る油に、魚介素材やリンゴ、香味野菜の味が加わります。
清湯スープを作り、油を取った後、手鍋で追加素材を加える場合には、油に味が入りません。
浮き上がる動物系油に各種素材の味が入ると、また違った魅力が生まれてきます。
素材を網で濾し取ります。
濾した後のスープ
流水で熱を取った後、冷蔵後で冷やします。
コラーゲンたっぷりのスープはプルンプルンです。
動物系素材や魚介の旨味がたっぷりと詰まったスープ作りは以上です。
後日、こちらのスープを用いたラーメンをご紹介したいと思います。
2020年01月26日
鶏魚介清湯スープ作り
posted by BBSHIN at 00:11| Comment(0)
| スープ