2018年10月14日

アサリや各種乾物を使った無化調タレ作り

無化調の濃厚魚介系ラーメンを提供する為のタレ作りをしたいと思います。

魚介を入れない濃厚白湯に比べ、濃厚魚介は魚介の旨味が入る為、比較的無化調でも物足りなさを感じさせる事なく作れるかなと思います。

旨味調味料に慣れた人に「美味しい」と感じさせるのは、なかなか難しかったりします。

ただ、無化調には無化調の良さがあり、旨味調味料を用いた場合に出来る「ありがちな味」にならず、素材の味を詰め込む事で出来る個性を出せるという側面もあるのかなと思います。

今回の目的としては、
無化調的な独特の美味しさ
ではなく、
化調に慣れた人に、それが無い事を感じさせない美味しさ
を目指したいと思います。


今回は、スープにも魚介系の乾物を用いていたのですが、タレにも多くの素材を用います。

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スルメ、日高昆布、貝柱を水出しした後にゆっくりと煮出します。


別の鍋で並行し、旨味のベースとなるアサリを煮出します。

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他の素材ももちろん重要なのですが、無化調の場合、貝柱とアサリの「貝」の旨味が大きな役割を果たします。


大きめの鍋に合流

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濾した出汁

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醤油等の各種調味料を加えます

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藻塩や岩塩など、塩のみでやっていた時もありますが、それだけだと、「いかにも無化調」な味となる事が多いと思います。
醤油、魚醤などの調味料の力は大きいかなと思います。
今回は味重視で見た目はきにしていなかったので、普通の濃口醤油を用いましたが、色を気にする方は、薄口醤油、白醤油などを用いると良いでしょう。

また、濃厚な動物系白湯や背脂を浮かせたりなどし動物系のコクが強くなると、タレの旨味や醤油の風味を緩和し、分かりにくくするといった事が多々あります。
動物系の強い旨味に負けない強めの旨味のタレにする事で、バランスが取れる事が多かったりするので、タレのみの味で考えず、出来あがりの全体のイメージで考える様にすると失敗する事が少ないかなと思います。
posted by BBSHIN at 20:50| Comment(0) | タレ

2018年10月09日

鰹出汁が効いた味玉作り

約30人にラーメンを提供する際のトッピング作りについてです。

前記事のメンマに続いて、今回は味玉作りです。

メンマ作り記事はこちら

半熟味玉を1人前に半個ずつのせる予定で、少し多めに20個の味玉を作る事としました。

設備の都合上、10個ずつ、2回に分けて作ることに。

家庭だと、水から茹で玉子を作る人もいますが、沸騰するまでの時間が水量や火の強さによって異なるので、半熟加減が調整しづらくなります。
という事で沸騰状態から玉子を入れる事となります。

そのまま生卵を沸騰した鍋に投入すると、鍋底にガツっと当たり割れる事も多いので、2〜3個であればお玉でゆっくりと入れる様にしていますが、今回はそれでは大変なので、スープ濾しに使っているザルに入れてお湯に投入してみました。

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時間は、7分位で半熟となりますが、軽くトロっとした位が好きなので6分45秒にしています。


茹であがった玉子はすぐに水につけます。

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玉子が熱い状態になっているので、水につけずにいると、余熱で黄身がどんどんと硬くなっていきます。
という事もあり、単につけるのではなく、流水が良いと思います。



水を流しながら殻を剥いていきます。

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その他の仕込みをやりながら、玉子も20個あったので、丁寧にやろうと思いつつも、急いでやったらいくつか白身が崩れてしまいました。。
半味玉なので、白身部分は人に見られる事なく食べられるので、そこまで丁寧にやらなくてもスピード優先で良いかなという妥協もありました。



出汁醤油は、メンマ記事に載せたものと同じものを使用します。

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手間を考え、メンマ、味玉両方に使えそうな和風出汁としておきました。



出来上がり

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半分に切ると、、

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当日は仕込みが出来なそうだったので、前日夕方にカットしました。
黄身が乾燥してしまうのではという不安もありましたが、蓋をした容器に入れて冷蔵したところ、そこまで大きな影響はありませんでした。

ちなみに、味玉は包丁ではなく、一方を固定した糸を用い、片手で玉子を持ち、もう一方の手で引っ張った糸で切ると、豆腐を切る様に簡単に切れます。
包丁の場合は、黄身がたくさん包丁についてしまいますが、糸の場合は黄身がつくのもごくわずかです。
当日の提供場所では、そうした事が出来なそうだったのも、事前にカットした理由でした。

ただ、当然食べる寸前に切るのが、乾燥を防いだり、衛生面を考えても一番良いと思います。


肝心の味の方ですが、トロトロの半熟具合に、濃い魚介出汁が染み、美味しい味玉に仕上がっていたと思います。
食べた人からもかなり好評の声が上がっていました。
posted by BBSHIN at 00:24| Comment(0) | 具材・トッピング